日本酒ゼリー・パール判事・実証主義は大事だよ

 近所のうなぎやで、新政という日本酒で作った「秋田ほろよいゼリー」をいただく。

 ひんやりしたほのかな甘さを日本酒が引き締めて、非常な美味。お酒はほとんど香りつけ程度なので、私でも全然平気で食べられた。シャーベットにしても美味しい、と側面に書いてありましたが、確かにこれは凍らせた方がうまそう。

 うなぎとアイス食べて昼寝して、夕方から行動を開始するのが正しい日本のあり方だよ、と改めて確信するのでした。

 店で見ていたテレビで、東京裁判で唯一「全員無罪」を主張した(ただしその根拠は「日本に戦争責任がない」というものではなく、裁判の正当性に問題がある、というもの)ことで有名なインドのパール判事についての番組の予告を見る。渋い内容だ。見てみたいけど、BSだったのが残念。

 それにしても、Wikipedia編集合戦は相変わらず救えない。出典出せと言われれば出典を示す義務があるのは、(あんまり初歩的な事実はともかく)どの分野によらず当然のことなのに。学校もディベートなんか教える前に、そういう最低限の議論のマナーを教えてほしい。

 私が昔、ネット上の掲示板で色んな歴史・哲学系の議論に参加したとき、びっくりしたのが典拠を示さずに議論を進める人があまりに多くて、むしろそれが常識だとさえ思われていたことでした。出典を要求すると「自分で調べろ」、「そんなことも知らない奴と話すことはない」。トホホ。

 検索したり本調べて正確に引用するのは面倒なことですけど、でもその手続きが嫌な人は、ただでさえ感情論が先走る人文系の議論に参加するのはよした方がいい。その態度で臨む限り、相手を疲弊させて議論に勝つことはできるけど、議論から新しい知見が生まれることは無いから。

 私が色んなテキストの翻訳をWebに置こうと思ったのも、「こういうのがあればWeb上の議論で出典合戦に時間を浪費しなくてすむぞ」というのが理由の一つでした。もっと色んな歴史的な一次資料がWeb上に置かれて誰でもアクセスできるようになれば、この手の不毛な水掛け論もずっと減っていくでしょう。