The Art of SQL

 いよいよ出ますね、『The Art of SQL』。入れ子集合モデルのパフォーマンスについての実証的な批判が載っているので、最近ちょうど読み返していたところです。

 内容は、悪くありません。実証的なデータを挙げて地道に論証していくスタイルもいい。でも、私、この本があまり好きになれませんでした。何でかというと、とにかくもう最初から最後まで前編戦争の喩え話しのオンパレードで、その語り口に辟易してしまったから。タイトルからして孫子の『兵法』のパロディだもんね。

 ひょっとしてアメリカ人(の一部)はとにかく戦争と戦闘に話を喩えないと物事が理解できないのだろうか・・・という暗い疑問が頭をよぎる一冊。ビリーズ・ブートキャンプや多くのアメリカのビジネス本もそうだけど、なぜそんなに話を戦争というスキームに持っていきたがるのだろう。SQLとは関係ないところで、アメリカについて考えさせられる本です。その意味でもよみごたえはある。