がんばれ千葉くん

 今日の『働きマン』は、私が好きな千葉君が主人公の回でした。原作のクールなキャラもいいけど、ドラマの人情味ある千葉君もなかなか良かった。編集者が主人公の漫画や小説はこれまでにも幾つかありましたが、営業の人間にスポットを当てたものはなかなかないと思います。ほかにも張り込み班やデスクとか、これまで語られてこなかった人々(往々にして報われない日陰の仕事を背負っている)への温かい視線が『働きマン』の魅力の一つだと思います。私は菅原さんと波多野さんの話がお気に入り。ドラマでもやらないかな。

 営業というのは、考えてみるとモチベーションを維持するのが難しい仕事です。私を含め、開発現場にいる人間は、とりあえず作ったものが見える・動くという点で、実感を得ることができる。でも、営業やマーケティングのように直接的に形あるものの生産に結びつかない職種では、『プロジェクトX』とは別の物語を構築しないといけない。しかし、周りを見渡しても、あまりうまく機能しそうな虚構がない。その結果、千葉君のように一種のニヒリズムにおちこんでしまうのだけど、これは精神衛生上よろしくない。難しいものですね。