長いお別れ

 今週の月曜日、出社したら突然、元同じチームにいた同僚の方の訃報を受けました。土曜日に自宅でくも膜下出血にたおれられ、そのまま急逝されたとのこと。あまりに突然の知らせにぼーっとしたまま実感も湧かないまま、チーム総出でお通夜と告別式を手伝いに行きました。あわただしいわりに、細部まではっきりおぼえている、ふしぎな時間の流れる一週間でした。告別式で最後に死顔を拝見して、お子さんの描いた似顔絵が一緒に棺の中に収められているのを見たとき、一気に感情が噴出して堪えられなかった。

 生前には、私も一緒に仕事をしたことがあり、意見の対立を見ることもしばしばだったけど、でも人間的にはとてもいい人でした。チームの人間関係の調整にこまやかな気を配る、大人なリーダーだった。最近は非常に忙しいプロジェクトで大車輪の働きをされていたけど、本当はこんな死に方の似合う人ではなかったのにな。自分が死ぬと分かっていれば、仕事を投げ出してでも、もっと家族と一緒の時間を過ごしたかったでしょうに。私も、もっと生前かけてあげられる言葉があったはずなのに。人生で大事なことは、いつも後になってからわかる。

 こんなところで人生を終わらせるのは、さぞ無念だったことでしょう。せめて、いまは安らかにお眠りください。