無駄な選挙

 今回の都議選は消去法でしか選べなくてモチベーションの低い投票でした。積極的に支持したい政党/政治家がないというのは、まあ今回に限ったことではないのだけど……。やはりここは、法人税全廃、相続禁止、福祉は所得税で一元化して厚生労働省を廃止、銃による武装権を認める日本共和党の登場が待たれます。

 まあそれはともかく、今回投票所に行ってつくづく思ったのは、選挙のために役所がマンパワーを割きすぎなことです。私が行った小学校では、少なくとも以下の 6 人の要員が確認できました。


 受付:2人
 投票用紙の受け渡し:1人 <- この人が一番謎
 立会人:2人
 出口で「お疲れ様でした」と言う人:1人 <- この人も謎

 受付は2人ぐらいいてもいいかな、と思います。私が行った午前中はガラガラだったので一人でも裁けそうだったけど、混む時間帯は負荷分散の必要もあるだろうし、間違えないようダブルチェックする意味もある。立会人の人も、座ってるだけで実質何もしないけど、おそらく不正防止のため、法律によって配置することが決められているのでしょう。

 でもそれを考慮しても、投票用紙の受け渡し専門の人と、出口に立ってるだけの「送り人」は明らかに不要です。投票用紙なんて、受付した時点で渡せばいいし、見送りも別にいらない。

 この選挙要員は、公務員の方々が休日出勤してやってくれています。わざわざ休日つぶして不要の人員を出すのはこの人たちにも迷惑だし、それに休日手当て + 残業代がつくので、結構な人件費がかかることを、私は知り合いの公務員から聞いて知っている(だいたいこういう一日つぶす軽作業を民間企業のアルバイトでやると、相場は 8000 〜 1万円ですが、その数倍です)。

 あと、昔から疑問なのが、なぜ開票を日曜の夜にやるのかということ。これ、月曜の日中にやってはダメなの? そんなに速く結果が知りたいのって、立候補した人と関係者だけじゃないの? この開票を夜中に(しかも手作業で)やるから、また多くの人員の深夜勤務手当てがついてコストが高くなる。

 投票の形態として最終の理想形は、家からのネット投票です。これなら人件費は限りなくゼロに近くなるし、天気による投票率への影響もないし、休日を潰さなくていいので今より絶対に投票率が上がる(特に若い世代のが上がる)。でもこれはセキュリティの問題や、結果の正確性をどう担保するかとか、全員がネットにつなげる環境を用意できまでまだ時間がかかることもあって、近い将来に実現するのは難しい。

 でも、とりあえず、投票所に端末を置いて投票を電子入力にすれば、今の手書きの紙を数える煩瑣な作業は消えてなくなります。電子データを直接 DB に落としちゃえば集計なんて SQL 一発です。開票までの時間も、結局いまより短くなる。休日出勤しなくていい公務員もハッピー、税金の無駄遣いを減らせる私たち納税者もハッピー、速く結果が分かるので立候補者もハッピー。みんなハッピー。強いて反対があがるとすれば、仕事が減ることで予算も減らされることを恐れる一部の公務員からでしょうが、そんな本末転倒の批判は蹴散らすだけです。