信念の男

 亀井大臣の暴走が止まりません。今度は経団連にヤクザ顔負けの因縁をつけています。何を信じるのも個人の自由ではあるし、それをおおっぴらに発言する自由も日本では認められているけど、他人に押し付けようと思ったら科学的な根拠が必要です。昔の日本の教育制度では、そのことを教えていなかったと見える。

 社会現象の因果関係を立証することは、実際にはとても難しく、特に「殺人件数の増加」などという集合的現象は、多くの場合、統計的な相関でしか関係を示すことができません。われわれ日本人は、亀井大臣が文部科学大臣でなかったことに感謝するべきなのだろうか。

 そもそも、国民新党は今回の選挙で「勝った」政党ではありません。議席数は前回の4からさらに減らして3になり、綿貫代表や亀井幹事長も落選しました。何より比例代表での当選者がいない。要するに、国民は同党の政策を支持しなかったのです。その全く民意を反映していない政党の経済政策(政策と呼ぶならばですが)が国政レベルでねじこまれようとしているのだから、民主主義というのは不思議な政体です。民主党には早く参議院単独過半数を握って国民新党との連立を解消してもらいたい。