三部会

 リーマン・ブラザーズが破綻でメリルリンチが買収かー。私が学生の頃は外資金融はコンサルと並ぶ花形の就職先だったけど、この業界も転変が激しい。まあ、心配しなくてもアメリカの経済がこれで長期的な打撃受けることはないでしょう。ブラック・マンデーなんかにならないよ。

 こんな大ネタが続くと、先週騒いでいた太田農水大臣の事務所費問題なんて消し飛んでしまいましたね。ご本人はやれやれと胸を撫で下ろしているでしょう。そのかわり汚染米の対応に追われているけど、まさか自分の不祥事揉み消しのためにこのタイミングで公にしたとも思えないから(それにはリスキーすぎるネタだ)、頑張って情報公開と実際のところの健康への影響を正確に測定してもらうしかない。

 麻生太郎の「豪雨が岡崎だったからよかったものの」発言が顰蹙を買ったようですが、裕福な政治家に家が水没してリアルに苦しんでいるパンピーの心情を忖度するというのは、どだい無理な話です。良くも悪くもそういう育ちのよさに起因するKYなところ(肯定的に言うなら天衣無縫なところ)が、この人の強みでもあるのだし。

 いっそ日本の国会も、フランス革命前夜の三部会みたいに階級別、あるいは所得レベル別に議員の定員を割り振って選出するようにしたら、いまどこの政党も政治家も支持する気になれない無党派層も、自分の利益を真に代弁してくれる政治家を見つけられるようになるかもしれない。

 でもこれは絶対に実現しないだろうな。やれば、階級(日本の場合は階層か)の対立をいまだかつてないぐらい鮮明に浮き彫りにして、激しいバトルが繰り広げられることになるから。下手をしたら、三部会が革命を誘発したように、日本でも政変の引き金を引いてしまうかもしれない。