2011-01-01から1年間の記事一覧

票食者(spoiler)について

本日投票が行われた東京都知事選挙では、現職の石原都知事が半数近くの得票によって 4 選を果たしました。事前の予想とほぼ一致した結果でもあり、目立った政策的な対立軸もなかったことから、盛り上がりに欠ける終わり方をしました。東京 MX の出口調査によ…

無敵のラスボス:山本七平『「空気」の研究』

東日本大震災は、長らく平和を享受してきた私たち日本人が、久しぶりに経験した非常事態です。この点に異論のある人はいないでしょう。非常時には、平時には見られない特異な現象が矢継ぎ早に起きます。原子力発電所の外部へ放射能が漏れたことによる退避勧…

「DBアタマアカデミー 最終回」がWebで公開

DB

技術評論社のサイトに「DBアタマアカデミー」の最終回「治療としてのパフォーマンスチューニング」が公開されました。 今回は、DB だけでなく、システムのチューニングを行うときの一般的フローを整理した内容となっています。チューニングを医師の行う「治…

静止した時の中で:野口悠紀雄『1940年体制』

一般に「日本型経営」と呼ばれる経営の形態があります。終身雇用と年功序列を柱とした、平等主義的かつ家族主義的なコーポラティズムの企業経営版です。戦中から高度経済成長期までの日本経済発展の基盤となった一方で、最近では、日本の経済的停滞の原因で…

『アエラ』「放射能がくる」の内容は表紙ほど酷くない

防毒マスクに赤い大文字で「放射能がくる」という扇情的な表紙で帝都の話題をさらった今週号の『アエラ』は、炎上マーケティングの甲斐あってかなり売れているようです。コンビニなどでも売り切れでほとんど見かけない(トータルでこの手法が成功するかは、1…

節電の切り札 〜この夏を乗り切るために〜

電力不足による節電のため、にわかに東京では倹約生活が広がっていますが、実は節電が一番大変になるのは、冷房の電力需要量が増える夏場です。東京電力も「夏には東京都の千代田、中央、港の3区を除く20区でも本格的に計画停電を実施せざるを得なくなるだ…

買い占めを止めさせる方法

今回の震災の特徴の一つは、直接被災した人たち以外にも、広範囲にわたって多くの人の生活に影響を及ぼしたことでした。多くの人が不安を感じている放射性物質の拡散や、本番は今夏だとも言われる計画停電は、東京以西の人々の生活にも大きな打撃を与えてい…

物事には優先順位がある。人間にもそれはある。

危機への対応というのはいつでも誰にとっても難しいものです。それが難しい理由は、滅多に起こらないから誰も正しい対処法を知らないとか、そもそも技術的に対応困難な状況に追い込まれるとか、挙げていけばキリがないのですが、中でも大きいのが、リソース…

東日本巨大地震におけるインターネット活用方法まとめ

Twitter で流しているだけだと後で探すのが大変なので、東北地震関係でインターネットの使用に関して役に立ちそうな情報をまとめました。追加情報、間違いの指摘などありましたら Twitter かコメントで教えていただけると助かります。 災害ポータル 警報・注…

『WEB+DB PRESSVol.61』「DBアタマアカデミー 第5回」

DB

技術評論社の『Web+DB Press』Vol.61 に「DBアタマアカデミー 第5回」が掲載されました。今回のテーマは、パフォーマンス・チューニング。DB に限定せず、一般的にシステムのチューニングを行うときのフローを整理しています。本文にも書いたけど、チューニ…

テレビ CM の間にトイレに行くのは犯罪です

TV

先週、CM自動飛ばし機能付き製品をつくっている三菱電機と東芝が、春以降この機能を搭載した製品を今後作らないというニュースが報じられました。これが小さからぬ波紋を呼んでいます。 HDD 搭載のレコーダやテレビが普及したことで、最近のテレビ視聴スタイ…

カテゴリー・ミステイクの悲劇

大相撲の八百長問題が世間を騒がせています。私は最初、これが違法行為であるため、それが非難を浴びているのだろうと考えていました。スポーツにおける八百長はその基本精神にもとるし、サッカーの TOTO ように賭博の対象になっている場合は明らかな詐欺行…

「DBアタマアカデミー 第4回」

DB

技術評論社のサイトに「DBアタマアカデミー 第4回」が掲載されました。今回取り上げたのは、クエリ評価エンジンと実行計画について。 RDBMS の大きな特徴は、それがユーザに手続きを考えさせることを止めさせたことです。SQL は宣言型言語と呼ばれていますが…

早くリア充になりたい:『ソーシャルネットワーク』

Facebook の創業者ザッカーバーグを描いた映画『ソーシャルネットワーク』を観てきました。脚本家は、私の中で世界最高に認定されているアーロン・ソーキン。『ザ・ホワイトハウス』ほどの深みある人間ドラマではなかったけど(何しろ主人公が好感度ゼロなの…