定額還付金

 今朝、掃除機のスイッチを入れたらうんともすんとも言わない。あれこれボタンを押したりノズルを掃除したりゴミ袋を交換したりしたけど、変化なし。幸い、保証期間中だったので、販売店に押し付けてきました。夏にはエアコンの調子が悪くなって複数回の修理も行ったし、最近の家電は多機能になった分、繊細になったのだろうか? 私は家電というのは10年20年は動いて当たり前と思っていたけど、それは既に太古の神話になったのだろうか? それとも私がアンラッキー・マンなだけだろうか。真相は闇の中です。

 ま、そんなことはどうでもいいや。

 所得制限を設けるかどうか実行方式で揉めている定額給付金は、一応やることはやるでしょう。でないとめぼしい選挙対策なしで選挙に突入することになってしまう。消費税アップを既に公にしている以上、定額給付せずに選挙に入るのは自殺行為です。

 でも、既に何人かの人々から指摘がなされていますが、これを「給付」金と呼ぶのはおかしい。なぜなら、このカネの出所は、結局私たちの税金だからです。だから本当は定額還付金と呼ぶのが正しい。給付金と呼んでいいのは、総理や閣僚のポケットマネーから出た場合だけです。それだったら私もドーンと使いますよ。ちょうど新しく出た『ツイン・ピークス』の DVD セットを欲しいと思っていたところです。

 今回の定額還付金は、言ってみれば、自分の財布から1万円抜いて、それを戻しているのと全く同じです。普通、財布から1万円抜いて戻したところで、ムラムラと購買意欲の湧く人はいません(もしいたらカウンセリングを受けた方がいい)。ただし、税金は大部分、源泉徴収だから「抜かれている」という実感がないので、給付金のように錯覚しやすいのです。そして、今回、政府はその錯覚を大いに利用しようとしている。

 もし国民の多くが今回の"給付"金が実は還付金であることを見抜いた場合、景気対策としての効果はまず期待できません。だから、政府は、なるべく国民がそのことに気付かないほど愚かであってほしいと望んでいる。国民が愚かであればあるほど、この策は効果を挙げるから。まあ、平たく言ってナメられているのです。

 そんなわけで、以上の話に腹のたった方々は、還付金が返ってきても、それは「なかったことと」と思って10年ぐらいは箪笥預金することを薦めます。「馬鹿にするな」というメッセージを、彼らに伝えなければならない。ヘソクリにもなるしね。そういえば、最近ヘソクリって言葉聞かなくなりましたね。